キース・レヴィン追悼ーPiLを聴くと思い出すこと

11/11、パブリック・イメージ・リミテッド(PiL)の元ギタリスト、キース・レヴィンが65歳で亡くなった。
ピストルズにそれほど思い入れのなかった私にとってPiLは、ジョン・ライドンが新しく結成したバンドというより元クラッシュの美男子がギターを弾いているバンドだった。
当時はイケメンという言葉がなかったのであえて美男子 ^ ^

1stアルバム『パブリック・イメージ』から表題曲


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10代の頃、ポジティヴ・パンクと呼ばれたものやバースデイ・パーティ、ポップ・グループバウハウスのようなダークな感じのものにハマった時期があり、PiLの2nd『メタル・ボックス』はそんな中でもダントツに好きだった。
うねるように繰り返されるジャー・ウォブルのベース、キースの個性的なギターはこれぞニュー・ウェイヴって感じ…

ちょうどニュー・ウェイヴ系のバンドでギターを弾くことになったのとも時期が重なり、ひそかに影響を受けていたと思う、やっていたこととは全然色が違うけれど。

2nd『メタル・ボックス』から ♪スワン・レイク


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19歳になるかならないかの頃、コピーではなくオリジナル曲でライヴをやっているバンドに誘われ、ギターを初めて弾かされたいてみた日にそのまま加入 (+_+)
鍵盤にちょっとだけベースはやっていたけど、それにしても度胸があったと我ながら思う。
何となくコードは鳴らせたものの(たぶんキレイには鳴っていなかったと思うが)コードのしくみや理論的なことはわかっておらず、ギターのフレーズは鼻歌で考え作っていたという有様だ。

イデアとセンスで勝負みたいなニュー・ウェイヴ系のバンドだったからこそできたことでもあるし、今になって思うとその時のベースはちょっとジャー・ウォブルっぽくもあり、そんなしっかりとしたリズム隊の土台があったからど素人のギターでも形になったのだと思う。
そして、ライドンに負けないくらい個性的なVOが要だったそのバンドは、今でも夢の中にしばし登場、バンドやりたい発作を起こさせる。
今の私は腕肩が壊れていて残念ながら無理だけど…。

2nd『メタル・ボックス』から ♪ポップトーンズ


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その後、ジャー・ウォブル脱退、3rd『フラワーズ・オブ・ロマンス』をペースレスで発表するも、来日公演直前にキース・レヴィンも脱退。
この2人抜きのセッション・ミュージシャンバンドで来日してしまう、ライドンの商売魂?私だったらチケットキャンセルするかも。

その後、やたらポップな ♪ライズはMTVやベスト・ヒットUSAでも流れていた。
ライドンはやっぱオレンジ色の髪色が似合うなー


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キース・レヴィンは肝臓がんを患っていたそうだけど、それにしても65歳ってまだまだ若い。
中年以降、月日のたつのはあっという間の速さなので、私だってきっとすぐ65歳になってしまう…。
55歳でも75歳でもなく、この65歳っていうのが何ともリアル感があり恐ろしい。
はるか昔、ギターでバンドを始めた19歳の頃を思い出しながら、終日PiLを聴いた日。

命日から10日も経過しているけど、キース・レヴィンのご冥福をお祈りいたします。